寵教師

ビデオ鑑賞の講義



「アキマサ先生、なに見てんの」
 試験が迫っている。寮の部屋にひとつあるテーブルを挟んで、赤羽くんはコンピュータのキーボードをショパンのエチュード革命よりも速く叩いていた。
「ん? アダルト動画」
「は?」
「赤羽くんも見るかい」
「いま俺ほかの誰でもないアナタのレポートに苦しんでるんですけれど?」
「じゃあ終わったらおいで。あと5分もあれば終わるだろう」
「その根拠はどこにあってそもそもなんで5分で終わるとか抜かせるんですかね」
「僕が軽度のサディストだから。5分で終わらないのは赤羽くんが真性のマゾヒストだから」
「わかったよ5分な」
「7分まで許そう」
「じゃあ6分」
「即決」
 そのあと赤羽くんは精一杯頑張ったみたいだったけれど、5分経ってもあと1800文字も残っていた。あの子は本当に真性のマゾヒストらしい。
「あと1分あげようか」
「1分じゃ終わらない」
「それは頑張ることを放棄して、叱ってほしいということかな」
「反対側」
「自分で言いなさい」
 うっ、と、言葉に詰まる姿は、何度見ても可愛らしい。
「……頑張ったけれどできませんでした」
「うん」
「ごめんなさい」
「がんばったんだね」
「はい。あとでまたがんばります」
「がんばる子には教師はどうしたらいいと思う?」
「……俺の理想でいい?」
「もちろん、赤羽くんの意見を聞きたい」
「興奮してほしい」
 テーブルの向こう側で、赤羽くんは赤い顔をして俯いていた。セオリーとは少しずれた面白い回答だ。もう少しいじめようか。
「教師なら誰でもいいのかい?」
「……は?」
「赤羽くんは、相手が教師なら誰にでも興奮してほしいと思ってしまう、雌犬さんなのかな」
「そう思う?」
「思わないけれど」
「じゃあさ、アキマサ先生だって世の中の『赤羽』って苗字の奴ならどれでもいいって言うのとおんなじことだぞ」
 赤羽くんのこういう気の強い返事が好きだ。僕はテーブルを回り込んで、椅子に座っている赤羽くんの横にしゃがんだ。
「そう思う?」
 赤羽くんと同じ返事をしてみる。赤羽くんはカッと顔を赤くして、目を逸らして言った。
「あんまり疑われると疑いたくなるよ。ひょっとしたらアキマサ先生は遊んでるだけかもしれないし、俺がおもちゃって言うならそれだっていいけれど、でも」
「そんな哀しいことを言わないでくれ、僕が悪かったよ、ごめん。僕は、赤羽キヨラくん、僕を追いかけてこの大学に入って、いま僕に愛されている赤羽キヨラくん、君だ、君が愛おしい」
 思わず赤羽くんを遮ってしまった。赤羽くんの手をとり、指の先にキスをする。それだけで跳ねる指先、あまりに愛おしい。
「じゃあお詫びにいいものを見せよう。隣にかけて」
 手をつないだままテーブルを回り込む。コンピュータの前に僕、隣に赤羽くんが座った。
「割となんでも入ってるよ。赤羽くんはどういうフェティシズムなのかな。女の人? 男の人?」
「せ、先生は……? 男?」
「僕は基本的にヘテロセクシャルなんだけれどねえ」
「まず先生のオカズ見せてよ」
「僕の? 僕が見るのはもっぱらSMだけれど。僕のオカズかあ、気分悪くなるかもよ?」
「いい。先生のオカズが見たい」
「強気だねえ」
 僕は保存してある動画を3クリックで呼び出した。
「パスワードとか要らないの」
「あったって解くひとは解くし三大欲求を隠したからって何か得かい?」
「まあ、なあ」
「ときに、赤羽くん、牛乳浣腸って知ってる?」
「は? 牛乳? の、浣腸? 後ろの中出し?」
「いや、知らないならいいんだ」
「なんだよ、気になる」
「見てみる?」
「ああ」
 ダブルクリックで液晶に制服の女子高生が映し出される。
「赤羽くん、前置きとか楽しむほう?」
「BGMがピアノだったら」
「まあなるほどねえ、じゃあ飛ばそうか」
 6分50秒まで飛ばす。スカートと下着を脱がされ、ブレザーと肌蹴たシャツ、ハイソックスとローファーだけの女優が、机に手をついて尻を突き出した。
『委員長、給食の牛乳余ったやつですよ』
 小太りの何年留年した設定なのだかわからない男が、太いシリンジを持っている。中にはみっちりと牛乳が入っている。
『ほら、5リットルありますから、ちゃんと全部飲んでくださいね。途中で出したら、飲み終わるまで何回でも入れますからね』
 カメラが5本のシリンジを映し出す。
「は? えっえっ、先生、これどうするの」
「入れるんだよ」
「どこに?」
「お尻に」
「待ってちょっと俺これ見たら牛乳飲めなくなりそう」
「やめておこうか」
 赤羽くんは青い顔をして口を押さえ、「ごめんなさい」と言った。
「無理しなくていい」
 赤羽くんが心配そうに、縮こまって僕に言う。
「俺もこれするの……?」
 赤羽くんは、最初から2リットルくらいまでは頑張ってくれそうな感じがするなあ、その引き締まったお腹が膨らんでひくひくしたら、さぞや挑発的だろうね。そんなことを言ったら心配をかけるので、口に出さず想像にとどめておく。
「ふふ、しないよ、牛乳浣腸は気をつけないと病気になるから。そもそも赤羽くんはまだ普通のプレイとしてのお浣腸もしたことがないのに」
 赤羽くんはあからさまに安心した顔をして、僕の動画フォルダを覗き込んできた。強かな子だ。
「……先生、こういうの見るからいっぱいおもちゃ持ってんだな」
「どれのことかな」
「この辺一帯全部そうじゃん」
「でもどの女優も赤羽くんほど善がらないよ」
「演技なんだから当然だろ」
「ああ、1個、まともな動画があったな。たぶん本気で感じてるやつ」
「それ見てもう寝る」
「今度赤羽くんのオカズも教えてほしいな」
「俺エロビは見ないし先生のじゃなければ興味もない、しかもエロビ見てる時間があったら先生に食われてる」
「もっともだね」
 目当ての動画を開いた。ショートカットの女優が、黒いレザーのライダーススーツを着ている。
「スタイルいいな」
「巨乳が好き?」
「ああ」
「なら、面白く見られるかもね」
 バイクに近寄っていく女優が後ろから羽交い絞めにされ、わざとらしくちゃらちゃらと弄んでいた鍵を奪われる。
『このバイク、おねーさんが盗んだんだぁ』
『なっ、なんのこと』
『俺のバイト先から盗まれたんだよねえ。ね、言うこと聞いたら、黙って見逃してあげるよ? 強盗だからねえ、たぁいへんだよ? わかる?』
 女優は黙っている。
 カメラが切り替わり、肘、手首、足首を左右の柱に拘束されたその女優が映る。ライダーススーツのジッパーが股間だけを強調するように開かれ、スーツの乳首の部分は無造作にハサミか何かで切り開かれていた。
 赤羽くんは見入っている。僕と似た感性をしてくれていて、なんだか嬉しい。
 カメラが斜め下から女優を映す。性器とたわわな乳房、顔を出して主張する乳首が強調される。
『反省します……』
 女優が呟く。
『私が盗みました……なんでもするので許してください……』
『はぁい、録れたよ。じゃあおねーさん、中、チェックするよ』
 現れた男優が、女優の性器を指で割り開く。わざとらしく懐中電灯で照らして、さげすむ言葉をひとつふたつ、そのあと軟膏を指に出し、女優の性器の奥に塗り込んでいく。
「赤羽くん、気持ちよくなる系の薬は、絶対使っちゃだめだよ」
「なんで?」
「周り皆の人生を狂わせる違法薬物だから。村上龍のエクスタシーを読むといい」
「レポート終わったらな」
 女優が腰をくねらせ始める。男優が指を2本入れ、濡れた音を立てて動かすと、女優は淫猥に喘ぎながら潮を噴いた。
「えっ、マジでこんな感じるの」
「いや、これは演技」
「なんだよ、さっき本気だって」
「おもちゃの扱いがね、本気なんだよ。ちなみに軟膏も偽ね」
 背後から別の男優が近づき、女優の乳房を揉みしだく。女優は尻を男優に擦りつけた。すると女優の前にしゃがんだ先程の男優が乳首を専用のバイブレーターで挟む。カメラの左下にスイッチが映り、男優の指が出力を変えるのと女優の声がシンクロする。
 いったんすべての刺激が止み、女優は戸惑って目を開ける。カメラは女優を離れ、机の上の20個はあるであろうピンクローターを映した。
『いっぱい入れたら、バイク乗るみたいに気持ちいいんじゃね? ぶるぶるってさ、おねーさん』
 再び女優が映り、ピンクローターがひとつひとつ女優の性器に飲み込まれていく。性器からローターのコードが大量に生え、入れてもすぐぬるりと吐き出してしまうようになると、今度はアナルにまで押し込まれ、女優の声に苦しさが混じる。そしてすべてとはいかないまでも、ほとんどを体内に仕込まれた女優の陰核に、残りのローターが押し付けられる。女優の腰がローターを追って揺れ、中のローターのスイッチが入れられる。高い声を上げた女優は、次の瞬間には身体を大きく痙攣させて明らかにわかる絶頂に達した。無数の手が、ローターのコードを掴み、一気に引き抜いたのだ。
「せん、せ……」
「赤羽くん?」
 赤羽くんは、その動画を見ていただけでズボンが苦しくなってしまったようだった。唇と頬が赤く染まり、隣に座っている僕の二の腕にぐりぐりと頭を押し付けてくる。手はまず僕の腿に乗り、次に脚の間に触れてきたが、僕にとってこの動画はお気に入りだったので、むしろ今更興奮することはなかった。けれど、稚拙な手つきで僕を高めようとジーンズの上から押し付けられる状況はなかなかによいものだ。
「欲情しちゃった?」
「はい……」
「この動画あげようか?」
「ん」
 要らない、と、赤羽くんが僕の片脚にまたがってくる。頬と頬をすり合わせると、赤羽くんの頬はかわいそうなくらい熱くなっていた。赤羽くんは僕に体重を預け、腰を使って尻をこすり付けてくる。まったく、こなれた動きをするようになったものだ。
「じゃあほら、動画止めるから、ちょっと待って」
「ん、いい」
「いい、って?」
「動画みたいに、してほしい」
「あれ、ほとんど演技だよ?」
「これから、本気っぽいとこも、あるんだろ?」
 動画は丁度よく、女優の拘束を解いて体勢を変えていた。この後、女優はバイブレーターのオナニーで派手に乱れ、おそらくは本気で、何度も繰り返し達し、潮を噴く。
「わかった、お道具持ってくるから、下脱いで待ってて」
 赤羽くんは渋々といった風に身体を起こし、隣の椅子にだるそうに腰掛けた。
「ちゃんと動画見て待ってるんだよ」
「はい」
 赤羽くんの返事を聞き、僕は本棚に隠しておいたシンプルなバイブレーターを手に取った。そして洗面所まで行き、ローションを拾った。テーブルに戻ると、赤羽くんが下の服を最低限かろうじて緩め、うつろなほど蕩けた顔のまま虹彩に知らない女の痴態を反射させていた。
「赤羽くん、大丈夫?」
「あ……あ」
「キヨラ」
「……は、い」
 あまり長くお預けをされ、おまけに待てをさせられて、赤羽キヨラは異常なほどの興奮状態にあった。息が荒く、瞳孔がいつもより拡がってしまっている。
「今、女優はなにしてた、キヨラ?」
「あ……あんま、見てなくて」
「僕、見て待っててって言ったよね」
「先生……」
「じゃあ、今なにしてる?」
「……」
「キヨラ?」
「あ、あ……」
 ここまで壊れてくれるとやりやすい。赤羽くん、いや、キヨラはつらそうにぐったりとしている。小さく「ごめんなさい」と言ったのが聴こえた。
「じゃあ、キヨラ、なにをするんだっけ」
「動画を、みて」
「うん」
「似たようなことを、します」
「似たようなことって?」
「セックス、を」
「女優、なにしてる、キヨラ?」
 キヨラはゆっくりと僕から画面へ視線を戻した。
「オナニーを、しています」
「どんな?」
「バイブ、で」
「うん」
「入れたり、出したり」
「できる?」
「して、いいですか」
「いいよ」
 キヨラはゆっくり立ち上がり、ふらふらと僕のところに来て一度僕に寄り掛かった。
 バイブレーターを渡すと、受け取ってくれる。
「手伝うね、キヨラ」
「はい……」
 僕が先に椅子に座り、キヨラを膝の上に浅く座らせる。脚を曲げさせ、机の上の液晶を挟むように開かせて、かかとを机の上につけさせる。僕の胸のあたりにキヨラの頭があり、机の上の足は同じくらいの高い位置にある。恥部は向かい側からは丸見えだろう。
「たまらなく淫らだね、キヨラ」
「先生、好き、だろ」
「うん。わかってきたね。じゃあ、もっと僕が好きそうなこと、してくれるね」
「はい」
 つらそうに目を伏せていたキヨラは動画に視線を戻した。女優はカメラに見せつけるように脚を開き、バイブレーターを激しく出し入れしている。キヨラが慣らしもせずにバイブレーターを入れようとしたので僕は慌ててローションを手に取り、キヨラの手を押さえて入口になじませた。
「うんんっぁ」
 キヨラは嫌だと言うように首を振った。半端な刺激がつらいほど、疼いて仕方ないのだ。
 キヨラは女優の真似をしてバイブレーターの端を持っていたので、挿入は手伝ってあげた。手伝ったと言っても、きちんと入るよう位置を調整しただけだ。キヨラは無理矢理と言えるほど強引にバイブレーターを押し込んだ。
「っンン、は、あぁあ、はっ、はぁああ、く、ぅああ」
 そのまま闇雲に激しく動かし始めるキヨラを一度止める。
「キヨラ、そんな風にしてはいけない」
「ぁあ、あ、先生、だって、女優のひとが」
「女優だってそこまで乱暴にしていない、焦りすぎだ、痛いだろうに」
「せんせ、先生っ」
「せめて、こうして」
 バイブレーターのスイッチを弱く入れる。
「は、ふ、あ、だめ、ぁ、ぁああぁああああっ!」
 射精はなかった。しかし身体は痙攣しているし、バイブレーターは動かせないほど締め付けられているし、達したのだろう。
「キヨラ?」
「……ぁ……せん、せ」
「イったの?」
「ん……ま、だ」
「イってない?」
「ち、が……イって、る、途中」
 長い絶頂にキヨラは息を震わせて耐えようとしている。僕はそそられて、バイブレーターのスイッチをもう一段階あげ、振動も入れた。
「んああぁ! ああ、ぁあああっあぁ」
「キヨラ、画面を見て」
「ああぁ、あ、あぅう、う、んんう」
 キヨラが眉を寄せ、細く目を開ける。画面では女優が、バイブレーターの出力を最大にしては切り、最大にしては切りを繰り返している。キヨラのそれと混ざって聴こえる途絶え途絶えの嬌声が、いつでも達せるのに焦らしているのだと証明している。
「今のをイき終わったら、これ、してみようか」
「んあ、あぁ、あっ、は、あぁ」
 キヨラはまだものを語れる状態ではない。だけれど、キヨラはどんなに乱れても僕の声は必ず聞いている。
 女優はキヨラが落ち着く前に潮をまき散らした。『撮っとけ撮っとけ』と煽る下卑た声が聴こえ、画面が光る。写真を撮られているのだ。
「ん、は、せ、せんせ、しゃし、とっ、とって」
「撮っていいの?」
「うん、おんなじく、して」
 机の上に僕の携帯電話が置きっぱなしだった。フラッシュをオンにして、模すようにパシャパシャと音を生む。キヨラの泣いているような表情が保存されていく。
 キヨラはひとつ震える息をつくと、自分で片脚を抱えあげ、胸に付けた。片手で支えるバイブレーターは相変わらず動き続けている。
「せんせ、ここも、撮って」
 バイブレーターとの結合部を示してキヨラが言う。絶頂の波がようやっと落ち着いたらしく、だいぶまともな呼吸になっていた。僕は言われるまま、キヨラの顔と手元が写るように写真を撮った。パシャ、と鳴ると、キヨラはびくんと身体を跳ねさせ、息を詰めた。
「音で感じるの?」
「んっ」
 キヨラが何度も頷く。丁度よく、女優は潮まみれになったにも関わらず焦らして遊んでいたため、キヨラにも促す。
「次のお手本、いる?」
「少し」
 キヨラからバイブレーターを受け取り、中を確かめるようにゆっくりと深く出し入れした。キヨラが違うのだと言うように首を振る。大丈夫だよ、と声に出し、抜ける限界まで引いて、浅めの腹側、前立腺のあたりを何度も先端で小刻みに押しあげるように動かす。キヨラは身も世もなく喘いだ。けれど達させるわけでなしに、バイブレーターを引き抜く。キヨラが不満げに鳴いた。
「なんで、女優、あんな、よさそうなの、先生、イきたい」
「この女優はたぶん本気で感じてるけれど、身体の構造上、同じことはできないかもしれないね」
「なんで」
「キヨラ、イきたいだろう」
「うん」
「女優は、イけないのを楽しんでいるから」
「マゾなんじゃないの」
「キヨラだって大概だろ」
「先生、おんなじことしたい」
 僕はふっと疑問に思う。キヨラ、なんで同じにこだわるんだい。訊いてみる。
「だって、先生のオカズになりたい」
 随分可愛いことを思ってくれていたんだね。言って、僕は動画を消した。
「先生?」
「キヨラは、あんな女優なんかより、ずーっと色っぽいから、そんな心配はしなくていいんだよ」
「俺で抜いてくれる?」
「僕もあんまりひとりでするほうじゃないからなあ。傍にはいつもキヨラがいるし」
「抜くの? 抜かないの?」
 イきたいのは話しているうちにどこかへ行ってしまったらしく、キヨラは少し力のこもった声で僕に訊ねた。
「抜いてもいいし、抜かなくてもいいよ。キヨラ次第だ。キヨラが僕にずーっとお預け食らわせたり、あるいは単純に抜いてほしいんだったら、キヨラで抜くよ」
「じゃあ、抜いて」
「わかった」
「続き」
「ああ、動画つける?」
「あのあと、どうなるの」
「別に普通。何回も潮噴いておしまい」
「俺も潮って噴けないの」
「噴けるけれど、まだやめたほうがいいよ」
「まだっていつまで」
「キヨラ。そんなに心配しなくても、ちゃんと教えてあげるから、ゆっくり楽しもう」
「ねえ、なんでだめなんだ」
「単純に、苦しいんじゃないかと思うんだよね」
「して」
「だめ」
「先生」
「だめ」
「アキマサ」
「あー、わかったよ。そのためには、一回ちゃんと射精してイっておく必要がある。続き、ベッドでしようか」
 コンピュータの電源を落とす。レポートの提出期限はグリニッジ標準時ではなくなるかもしれない。


Copyright(C)2017 Maga Sashita All rights reserved. designed by flower&clover
inserted by FC2 system